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仙腸関節,AKAを応用したJMI療法 | 東京都豊島区 - ペインクリニカルセンター

役に立つマメ知識

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第10回 「加圧トレーニング」 私は、非常に疑問を感じています!

すっかり、有名になってしまった「加圧トレーニング」ですが、これを世に広めた方の一人でもあります、プロゴルファーの杉原輝男さん(71)が、リンパ節に癌が転移していると言うニュースが流れました。

手術をしないで前立腺癌から立ち直り、またゴルフを始めたと聞いたときは凄い人だなと感心いたしましたが、前立腺癌を患う前から加圧トレーニングを2年に渡ってやっていたと聞いた時は、 「バンドで、腕や足を縛って血流を止めてトレーニングこの高齢で・・・・これは、自殺行為では無いだろうか?一時、癌が縮小したとしても果たしてそのまま治るのだろうか?」と嫌な胸騒ぎがしたのです。
その当時は、直感でこれはまずいと思っただけなのですが、当院にいらっしゃる患者さんと色々お話をしていて、有ることに気付いてから「このような極端なトレーニングは、必要無いのでは無いだろうか。むしろ体に悪いのではないか?」と強く思うようになったのです。

どういうことかと言いますと、加圧トレーニングが、他のトレーニング方法よりも短時間で筋肉が増えるメカニズムを知ってからです。
血流を意図的に止めて無理な運動をすることで、一気に新生血管の量が増えて筋肉量が短時間で増えると言うメカニズムなのです。
しかしながら、人間の体は頭で考えるようには、都合良くは出来ていません。
新生血管と言うのは、何も筋肉を増やすためだけに増えるのでは無いのです。知らない間に、腫瘍やがん細胞が出来ていた場合、そうした組織に栄養や酸素を送る為の新生血管も同時に爆発的に増えるのです。
要するに、より腫瘍が大きくなる、癌が悪化しやすくなる。再発しやすくなると言うことに繋がると考えても良いのではないでしょうか?実は、話をしていてその事に気付いた患者さんが、加圧トレーニングをやりだしてから、急速に子宮筋腫が大きくなってしまったとお話くださったことから気付いたことなのです。
その患者さんも非常に敏感な方でして、自らの生活習慣を直ぐに反省されたそうです。
どう考えても、加圧トレーニングを始めたことしか新しい事は何もやっていないと言うことに気付き、これはおかしいと思って直ぐにやめられたそうです。非常に、賢明な判断であり素晴らしいと思いました。

(他にも、心配なのは血栓が出来やすい体質の方もとても心配です。また、普通の筋トレでもやり過ぎると、血管の内壁が異常に厚くなり、動脈硬化の危険性が高まると言われています。それよりも、過激な加圧トレーニングはどうなるのか?大変心配です。

また、加圧トレーニングでつけた筋肉は、非常に落ちやすいとも言います。
脳に、間違った信号を意図的に送り続けることで無理矢理つけている筋肉です、落ちやすいと言うのは分かるような気がしますね。

また、年を取ってから体がガタガタになると言う話もあるようです。血流を強制的に止めてハードな運動をする訳ですから、内科にも良いとはとても思えない気がするのです。)

「極端な事をやれば、極端に非凡な結果が返ってくる。」これは、全てに通じる真理だと思います。

医学以前の一般常識の中の話では無いかと私には思えて仕方ないのです。
また、自らの身を守る為の実に基本的な判断の仕方だと思うのです。

やっかいなことに、運動をすると必ず必要の無い活性酸素が大量に発生します。
活性酸素の害は、あらゆる病の引き金になっていると言うことが近年分かって来ています。
加圧トレーニングのような、極端に負荷をかけるようなトレーニングをやれば、おそらく通常のトレーニングよりも大量の活性酸素が短時間に出てくることは容易に想像がつきます。
(それを、同時に消すための対策もしっかり取っていれば良いのですが、まずそこまで考えてやっている方は殆どいないと思います。)それを、毎日やったらと考えますと、私はゾッとするのです。

ましてや、過去に大病された方がやったら・・・・・・想像するだけで寒気がします。
リハビリが早く進んで良かったと言うだけの話で済むのかどうか?

トレーニングで、数値を追いかけて喜んでいる内は幸せなのかもしれませんが、体の中にどんどん負の遺産が溜まっていくと言う恐怖には、殆どの方が無頓着だと思います。
オリンピックや格闘技など激しいスポーツで大活躍した方の寿命が極端に短いと言うことは、統計的にも分かっていることです。

いかに生きるかと言う、その方の人生哲学にも関わって来ることですから、何とも言いようの無いところがありますが、一般の方でごく普通に生活をされていて、健康で少しでも長く人の役に立ちながら生きて行きたいと思っている方でしたら、極端に体に負荷をかけるようなトレーニングはやめて頂きたいと言うのが私の思いです。

運動不足で死ぬ人はいませんが、運動しすぎて早死にしている方は、山のようにいると言う現実を見つめ直して頂けたらと思うのです。

(極端な運動不足の例を上げますと、植物人間になってしまって生命維持装置で何十年も生きていらっしゃる方は、どう考えたら良いのでしょうか?そのような状態になってしまって、運動不足で数週間で直ぐにお亡くなりになられましたなどと言う話は聞いたことがありません。腰痛や肩こりにもあてはまることですが、現実に普通に存在する身近な極端な実例を思い浮かべて頂ければ、世の中に流布されている話がおかしな事を言っているケースが非常に多いことに気付くと思うのです。そこには、何か世論を特定の方向に誘導しようと言う、意図的な力が働いているとみるべきだと思うのです。洗脳に近いものを感じることが良くあります。十分にお気をつけになって頂きたいと思います。
医療が、極めて専門性の高い分野であったとしましても、常識で考えておかしいと感じたときはやはりどこかおかしいことが多いのです。
憲法も法律も、そのベースになっているものは、
「人としてあるべき姿を守る為の一般常識」です。
医療とて、決して例外ではありません。そこのところを、大きく勘違いしている現代医療の在り方を感じることが非常に多くなって来ているのは、心配でならないのです。
TV番組で、異常なまでに医療を礼賛するような番組が増えているのも気がかりでなりません。
病名と言うものだけでも2000近くあると言われていますが、その中でも本当に治し方が明確に分かっているものは、30%位しか無いと言われています。
薬が何故効くかと言う根拠になっているものも、あくまでもその殆どが仮説です。
不安を少しでも消したいが為に、治験などと言う体の良い「人体実験」をやっているのです。
若いころに、治験のアルバイトで大金を稼いだと言う人が、後年体を壊して大変な事になっていると言う話も良く耳にするところです。
決して、医療は完全なものでは有りません。
分からない事の方が、遥かに多いのです。
国家予算の30%以上を食い尽くそうとする保健医療の在り方そのものにも、大きな問題があると思います。
マスコミを通じて流れてくる情報を、決して鵜呑みにしないことが重要だと思います。)

 

杉原輝雄、がん転移明かす=ゴルフ
1月26日17時48分配信 時事通信

 前立腺がんと闘っている男子プロゴルフの杉原輝雄(71)が26日、関西プレスクラブの1月定例会で講演し、がんがリンパ節へ転移していることを明かした。「昨年、リンパ節への転移が分かった。骨(への転移)よりはましだが、えらいことになったと思った」と語った。放射線による治療を続け、4月のつるやオープン(兵庫・山の原GC)出場を目指す。
  杉原は1998年に前立腺がんと診断され、治療を受けている。一方で、2006年に国内レギュラーツアー最年長の68歳10カ月で予選を通過するなど、高齢と病魔を乗り越えて活躍している。昨年はシニアの大会などで年齢と同スコア以下で回るエージシュートを達成し、「病気のおかげでいろいろ勉強もできたし、ゴルフと出会えて本当に良かった」と、感慨深そうに話した。 

最終更新:1月26日17時49分

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運動不足への必要の無いまでの恐怖心を抱いておられる方も多いようですが、このニュースをご覧になってどう思われるでしょうか?
糖尿病予防の為の新しい研究成果です。
週に7分間の少し息が上がる程度の運動をするだけで、十分に防げると言うことです。
現代は、あまりにも商業主義的な運動不足の恐怖を煽るようなやり方に、惑わされすぎてはいないでしょうか?
極普通の生活をしている方が、ジムになど通う必要があるとは私には思えないのです。

エレベーターやエスカレーターを使わない。
駅までは歩く。
電車の中で、かかとを上げて立ってみる。
オフィスでも出来る簡単な、運動をやってみる。
(例えば、コピーしている時に片足立ちをやってみるなど・・・)
家で、TVを見ている時に深い腹式呼吸を何度かやってみる。
そんな小さな気遣いの積み重ねが、大病を遠ざけることが出来るということでは無いかと思うのです。
面倒くさがらずに、こまめに体を動かす事が日常生活の中でもとても重要だと言うことでは無いでしょうか?
真実は、実にシンプルで身近なものであるように感じます。


糖尿病予防、週に7分の運動で効果=英研究
(ロイター - 01月28日 13:02)

 1月28日、週に7分の運動で糖尿病予防に効果があるとの英研究が発表された。写真はロンドンの公園。2007年10月撮影(2009年 ロイター/Alessia Pierdomenico)
  [ロンドン 28日 ロイター] たった数分間でも激しい運動をすれば、血糖値をコントロールし糖尿病を予防するのに役立つ可能性があるとの研究結果を、英国の専門家らが28日、ジャーナル「BioMed Central Endocrine Disorders」で発表した。
  ヘリオット・ワット大のエクササイズ・バイオロジスト、ジェームス・ティモンズ氏の研究チームは、20代前半の男性ボランティア16人のグループを対象にした実験で、週当たりわずか7分間の運動がインスリンの管理に役立つことを確認した。

 どちらかというと体調が良くない以外は健康という男性らに、エクササイズバイクで約30秒の全力疾走を含む運動をしてもらったところ、2週間後には体内の血糖値を下げるインスリンの働きが23%改善したという。

2016-06-24 11:09:21

第9回 「仙腸関節の治療は、ダイエットにも効く?!」

この数年来、マスコミを通して良く耳にするようになった言葉に「骨盤ダイエット」と言うものがあります。本屋さんに行きましても、健康書のコーナーでかなりのスペースを取って色々な種類の本が置かれているのを目にすることがあります。
本を手に取って中味を見たり、ネットのHPで内容を見ることがあるのですが、殆どに共通しているのは「骨盤矯正」「骨盤のストレッチ」でしょうか。O脚矯正とダイエットを組み合わせていると言うのが定番のようです。

一番笑ってしまうのが、「骨盤の開き」「骨盤のゆるみ」「骨盤のずれ」などと表現しているところでしょうか。
AKAの治療に携わり、毎日患者さんの体を治療している立場からしますとこうした言葉を見た途端に吹き出してしまうのですが、一般の読者の方々は意図も簡単にそう言うものなのだと信じてしまうのだろうと思います。
仙腸関節は、関節内でせいぜい1~3ミリ動くかどうかです。人によっては、コンマ何ミリの世界です。
そのようなものを、外から体を見ているだけでどうして、「開いている」「ゆるんでいる」「ずれている」などと評価出来るのでしょうか?殆どが、股関節の状態に惑わされているのだろうと思います。
その股関節jも、仙腸関節のコンマ何ミリの世界にもの凄く左右されるのですから、言っている事の意味がさっぱり分からないのです。

腰痛の原因を「背骨がずれている」「腹筋背筋のバランスがおかしいから」「運動不足」「姿勢が悪いから」と言っているのと全く変わらない馬鹿馬鹿しい言葉でもあるのです。

更に、驚愕してしまう事があります。
「骨盤が開くと、内臓が下に落ちてきてポッコリお腹になってしまう。」
と、解説されている事が良くあるのです。
開いた口が塞がらないとはこの事です。
基礎医学を知っているだけでも、この様な馬鹿げた漫画チックな話が存在する訳が無いことが分かります。胃や腸の様な臓器は、大網や小網と言う袋の中に格納されており、体の中でぶら下がっている状態のものなのです。複雑な動きがし易い様に出来ているのです。簡単に開く筈も無い骨盤が開いて?尚且つ、開いた骨盤の中に内臓が落ちて来て?お腹が膨らむ?
正確な医学知識のある人間が言える様な事ではありません。
人を脅して、不安にさせる事だけが目的なのだろうと思います。
何年何月何日に、富士山が爆発するとか、大地震が来ると予言している連中となんら変わりない愚かしい行為だという事をご理解ください。

まず、こうした話をもっともらしくしている人達の殆どが、素人同然の方達だと言うことをお知りおき下さい。
一般の読者の方々となんら変わらない立場の方が、もっともらしい事を言っているだけなのです。

骨盤の治し方と称して何か施術らしきことをやっている写真が出ているケースもありますが、昔から良く行われて来ている整体やカイロの手法と何ら変わらない事をやっているに過ぎません。
骨盤周囲の筋肉や股関節周囲の筋肉を緩めて、一時的に体の見た目が整ったかのように思わせているだけのことです。全身を丁寧に指圧しても同じような事は十分に起こりうることですし、筋肉レベルを緩めるための様々な手法を使えば同じような現象はいくらでも起こせるのです。

ただ、骨盤周囲を刺激して血流を良くすることを頻繁に行いますと、代謝が一時的に上がってそれが、ダイエットに繋がることは全く無いとは言えません。その程度のことでしたら、自分でも出来ることですしわざわざ人にやって貰う必要も無いと思うのです。指圧の本当のプロの方に、しっかりと全身指圧をして頂く方が遙かに意味があると思いますし、テクニックも遙かに上だと思いますから安全だと思います。

「骨盤ダイエット」と言う、ネーミングの妙と言いますか、聞き慣れない言葉を使い、体の局所に絞った手法を宣伝することで「何か新しい健康法かしら?簡単に痩せられるかしら?」と思わせることに成功した商売だろうと思うのです。

本当の骨盤の治療をしようと思うと、仙腸関節のコンマ何ミリと言うような繊細な治療を、特別な医学的な治療技術と特別な感性を使っておこなうことが本当の治療法だ。と言うことなど知るよしもない素人の方達が相手ですから何とでも言いくるめてしまう事が出来る為に出来てしまうことなのでしょう。患者さん側はもちろん何の知識も無いわけですから、信じて行ってしまうのだろうと思うのです。
いとも簡単に出来ることであるかのように「骨盤を本来の状態に戻すことで、全身の骨格や筋肉、体の機能を正常な状態に戻すことが出来るのです。」ともっともらしいことを言っているのが、実に愚かしくもあり、腹立たしくもあり、患者さんが気の毒でならないのです。

ダイエットに関する情報が氾濫している時代です。
努力せずに簡単に痩せたいと言う思いが、様々な本当らしい情報の罠に引っかかってしまう原因でもあろうと思います。しかしながら、肥満に関する問題は、遺伝的な要素も絡んでいることですから何かをしたから簡単に痩せると言う単純な方程式はあてはまらない世界でもあるのです。
ただ、一つ言えることは、体の代謝を上げるような適切な手法を取ることで、放っておいても自然にその方のあるべき姿にまで痩せて戻ってくると言うことはあるのではないかと思える経験を私も何度もしてきております。

そうしたことが起こりうると言うことが、治療として毎日取り組んでいますAKAの治療にも大きな可能性が有ると言うことなのです。
そんな実例をお知らせしたいと思います。

Tさん(40代) 男性 都内在住

始めていらした目的は、「腰痛」で悩んでいると言うことでした。

この数年来、慢性的な腰痛で何をするにもおっくうになってしまうような状態が続いており、仕事にも差し支えるようになり大変困っているとのことでした。
背は、170センチそこそこの方でしたが、少し太りすぎかな?と言うくらいふっくらした体型の方でもありました。

早速に、AKAの治療を始め初回の治療でかなりの効果を実感してくださることが出来ました。
「何だか、体全体がすっきりしてホッとした感じがします。腰も楽ですね。」とおっしゃっていたのです。
2週間おきに3回治療をした後、Tさんがおっしゃったのです。
「先生、一つお聞きしてもよろしいですか?」と改まっておっしゃるのです。
「え~、私で答えられることでしたら何でもどうぞ?」と言いますと・・・・

「この治療は、ダイエットにも効果があるんでしょうか?」と真顔でおっしゃるのです。
「う~~ん、そうですね・・・ダイエットを標榜してやっている訳ではありませんが、仙腸関節をきちんと治していますと代謝が良くなりますから自然に痩せていくと言うことは良くあることですよ。今までにも、そう言う患者さんを沢山拝見して来ましたから。」

「え~~、やっぱりそうですか。いやね、この一ヶ月半先生の所に通うようになって体重が8キロちょっと落ちたんですよ。周囲の方からもどうしたの?と言われるくらい変わったんです。」とおっしゃるではありませんか。
確かに、3回目にお会いした時に、治療をしていて「あれ?少しお痩せになったかな?」と私も感じてはいたのです。

腰痛の方は、すっかり良くなられてしまって「嘘みたいに腰が軽いです。」と喜んでおられるのです。
「Tさん。腰は凄く良くなりましたよね。気持ちもすっきりされたんじゃないですか?今まで、腰の痛みから来るストレスでつい食べ過ぎたり、飲み過ぎたり、熟睡出来なくて睡眠不足であったりしていたと言うことは無いでしょうか?」とおたずねしますと。

「先生。まさにその通りですよ。そうだ!言われてみれば以前のように沢山食べなくなりましたし、お酒もあまり飲まなくなりましたね・・・・・夜も熟睡出来るようになりました・・・・そうか、それかもしれませんね。腰の問題が体全体に問題を起こしていたんでしょうか・・・・・。それで、体重が必要以上に増えてしまっていたと・・・・。そうか。なるほど。」としきりに頷いておられます。

「もちろん、仙腸関節を正確に治したことで、体全体の代謝も上がったと言うこともあるでしょうから、様々な要因が相乗効果で自然に痩せるべくして痩せたと言う事ではないかと、私も今までの経験から思うのですが。おそらくそう言うことではないかと思いますよ。」と申し上げました。
 



ダイエットに限らず、「症状別具体例」の中にもあります「生理痛」「頭痛」「めまい」と言った内科の問題に関わることにも、関節レベルの異常は非常に大きく絡んでいるんだと言うことを、私もこの10年の間に何度も実感して来ていることでもあります。
「血流の滞りが、あらゆる病の元になる。」と言う事は、何千年も前から医学の世界では言われて来たことです。昔からの健康法で、「乾布摩擦」「体を冷やすな」「呼吸法を実践しましょう。」「体操をしましょう。」と言うのも、体の血行を良くして代謝を上げることを目的としています。必然的に、自然治癒力も上がります。
よって、病気の予防にもなります。

新たな発見として、体の血行障害を引き起こす要因の中には、関節レベルの物理的な要因が実生活の中では多々絡んでいると言うことを、医学の立場から始めて証明してみせたのが、AKAでもあると思います。
関節に関する異常に関しましては、自力でなんとか出来ると言うものではありません。
また中途半端な、民間療法的な手法では正確に治す事は無理なのです。
特に根本の、仙腸関節を正確に治すには高度で特別な医療技術が必要となるのです。
「自力の整体術でなおせます。」などと言う話はあり得ないことなのです。

関節レベルの異常を放置したままで、運動をしすぎたりストレッチをやりすぎたりしますと痛みが益々酷くなると言うことが良くありますので注意が必要です。
「痛い」=「休め」と体に言っている訳ですし、「体が関節の治療モードに入りました。直ぐに治してください。」と警告していることも多々あるのです。残念ながら、ちまたに広がる健康法は、その段階で「運動モードに入れれば治ります。」と言ってしまうケースが非常に多くあり、判断を間違えますと、不必要な痛みを誘発させてしまって無駄に苦しむことも出て来ますので注意が必要です。

そして、今回の事例を見ても分かりますように、「精神的な問題」にまで関与してくると言うことも視野に入れておかなくてはいけません。人間は、痛みには非常に弱い生き物です。
痛みが長期間に渡れば、そのストレスから精神的な病を引き起こすことも十分に考えられることなのです。

残念ながら、そこまでのことを視野に入れ、あらゆるケースを考えた治療をすると言うような総合的な医療が行われているとはとても言えないのが今の医療現場のあり方です。
AKAを通じて、日々学ぶことがあるのですが、こうした話が正しい情報と言う形で世間に広く知られることになってくれることを願ってやみません。

民間で行われている「骨盤ダイエット」なるものは、やっていることの中味から推察しますと非常に危ういものでありますし所詮は「思い立ったら誰でもその日から始められる。」と言うレベルのものです。
「姿勢も良くなり、腰痛も消えて、ダイエットも出来る。」そんな夢の様な上手い話があるでしょうか?やっている方達の実態を知ればそのような事が出来るのが不思議であると言わざる終えないのです。
かえって、腰痛を悪化させてしまっているケースが沢山あるのではないかと心が痛みます。
マスコミに乗せられて、御自身が民間療法被害に遭わない様に十分にお気をつけください。

JMIは、ダイエットを目的としてやっている訳でもありませんし、そのような事を標榜してやっている訳でもありません。しかし、体全体の代謝が良くなることは確かです。痛みを引き起こしている最も多い要因である、仙腸関節の異常を医学的で正確な治療をして取り除きますと、物理的に体に与えていた様々なストレスから解放することにもなります。内科的、精神的にも不必要なストレスが無くなりますから、それがダイエットに繋がることも十分にあり得るのではないかと言うことは言えるかと思います。>

 

2016-06-24 11:08:00

第8回 「臭いが分かる様になった!」

年に数回、治療をしていて起きる事ですが本当に心から震えの来るような劇的な体験をさせて頂くことがあります。今回お話しさせて頂きます、症例もその中の一つでした。

3年ほど前に、当院の患者さんの紹介でいらして頂きずっとお会いしていなかったKさんと言う、60代の女性の方です。ご本人も、当院の連絡先を忘れてしまい、以前紹介頂いた方をなんとか探し出して、ご連絡頂きいらして頂いた次第です。お話を聞いてみて、この3年間の間に起きたことに、ビックリさせられることばかりでした。最初は、貧血で家で倒れたのがきっかけになり、めまいが酷くなりめまいの治療をしていたところ、引っ越しが重なり疲労からか風邪をひき近所の内科で頂いた風邪薬を飲んで以来、鼻が全く臭わなくなってしまったとのこと。体もやたら冷えるようになり、寝ていても目が回っている様な状態が続き、朝起きる時が怖くて仕方ないとおっしゃっていました。

体が強ばってしまい、周囲から血行が悪いからだと言われて、毎朝ラジオ体操をやり近くのスポーツジムでヨガの教室に入りやりだしたは良いが、やればやるほど首が痛くなり、めまいが治るどころが益々悪化するばかり。このまま体が動かなくなり、老婆になり朽ち果てていくのか?と精神的にも不安定な状態になり始めているとのことでした。お仕事が、学校給食を作る重労働をなさっていて、以前いらした時は腰が痛くて仕方ないと嘆いていらした経緯があるのです。

本日も、目が霞むような状態の中やっとのことで大塚までたどりついて頂いたしだいです。お話を伺っていて、「これは、明かな全身虚血状態であり、血が回っていないな。」と感じました。その原因はと言えば、お話下さった症状から判断出来ることは、関節レベルの異常による血行不良が凄く大きく関与しているのではと感じたのです。この3年間、ありとあらゆる検査もし、鼻の中にMRIの針まで入れられて検査されて、都内の数々の有名大学病院にも通い、出てきた結果が「原因不明」。あるところでは、「肩こりが原因だから、肩の筋肉の手術をしましょう。」と言われ逃げ帰ることもあったそうです。尋常ではない話しです。

とりあえず、通常通りの治療を開始しました。腰は、暫くお会いしていなかったのでかなり悪くなっている状態です。そして、肩、首を触ってみますとコチンコチンと言う表現がピッタリと言うような状態でした。明らかに、関節の動きが制限されてしまって動きを失ってしまっているような状態だと言うことが良くわかりました。
そこで、仙腸関節から丁寧に関節の治療を施し、肩、首も慎重に時間を掛けて治療させていただきました。「さあ~、久しぶりの治療ですが、Kさん。いかがですか?」とお尋ねしますと、「あら、先生。時計の針がはっきり見えます。めまいもしなくなりました。凄いわ~~。」とおっしゃるので、「ひょっとすると、臭いも少し分かるようになったかもしれませんよね。ちょっと試してみますか?」と言って、香水を持ってきて私の手につけ臭いを嗅いで頂きました。「あ~~臭い!!分かります。臭いが分かります。3年ぶりですよ、臭いをかいだのは。どんなに検査して薬を貰って飲んでも治らなかったのに。うれしい~~~~。嘘みたい!!」と言って涙ぐんでいらっしゃいます。

「やっとの思いで連絡先を探し出していただき、今日いらして頂けて本当に良かったと思います。今の医学がいかに関節レベルの異常が内科に与える影響が大きいのかと言うことを、最初から完全に無視していると言う事を実感としてご理解頂けたんですからね。3年間に渡って患者さんを不安なまま、放置し検査漬けにしたあげくの果て『問題ありません。』では、たまりませんよね。現に患者さんがおかしいと感じて居るんですから、何か他に原因がないだろうかとそこから先を何故考えないのか、通常の医学の範疇を超えてでも何かないかと探すのが医療に従事する者の本来あるべき姿だと思うのですが。病名をつけることにやっきになり、検査検査。なんとか病名を付けて始めて型どおりの治療を開始。では対応しきれない患者さんが現実には山のようにいると言うことが分っていながら出来ないと言う現実は、どうしたものかと思いますよね。」と申し上げました。

「先生、分かりますよ。おっしゃること。検査検査で散々振り回されたあげくに、最後には『原因不明です。』ではたまったもんじゃないです。こんなことだったら、最初からこちらに伺っておけば良かったです。無駄に過ごした3年間が、本当に悔しです。」と歯がみしておられました。こうしたケースは、年に何回かあるのですが現代医学が、関節が関節内で動きをとめてしまい、周囲の血管や神経の組織を物理的に伸ばしたり、押さえつけたりしてしまうことが、いかに内科に大きな影響を与えてしまうのかと言うことを考えもしない、思いつきもしない、ありえないとさえ思っている。そして、それに気づいている医師や医療関係者が居ても耳も貸さない、変人扱いして終わりと言う、愚かしさが招いている悲劇の一つだと思うのです。

私の立場では、内科に関する事を声高に申し上げることは出来ないのですが、関節の異常が内科の問題に大きく関係しているケースがあると言うことを、一人でも多くの方に知っていただければ、ひょっとすると何かの機会にお力になれるケースもあるかもしれないと思うのです。
今回のような事は、度々あることでは無いのですが医療と言うものを、別の視点から眺めてみますとまた新たな世界が見えてくるのでは無いかと思えてならないのです。

2016-06-24 11:06:53

第7回 「三歳児のギックリ腰」

この話をしますと、「え~~、三歳の幼児がギックリ腰ですか???」と皆さん非常に驚かれます。しかし、ギックリ腰の本当の理由とメカニズムを知っていれば何も驚くことは無い極普通に起こり得ることだと言うことが理解出来るのです。

Sさんと言う、当院の近くにお住まいの患者さんがいらっしゃいます。御夫婦で治療にいらして頂いている方なのですが、三歳になる坊やも以前、ご両親の治療についていらしたことがあるのです。
待合室で、大人しく本を読んだりおもちゃで遊んだりして待っていてくれた事を良く覚えていました。

そんなある日、朝一番でお母様からお電話を頂きました。
「先生、朝早くからすいません。実は、家のKが突然立てなくなってしまって腰や足が痛いと言っているんです。近所の、整形外科に連れて行って検査して頂いたのですが先生からは問題ないと言われてしまいました。何とかなるでしょうか?」とご相談のお電話だったのです。
どの様な経緯でそうなったのか?詳しくお話を聞きますと、普通に遊んでいて突然立てなくなり足や腰が痛いと訴え出したと言うのです。それを聞いて「間違いなく、ギックリ腰だな。」と確信をいたしました。そこで「おそらく、間違いなくギックリ腰だと思いますから、一度お連れ下さい。まだ体が柔らかい子供さんですから、直ぐに答えが出ると思いますよ。」と申し上げました。

お電話があって30分後には、乳母車に乗せられてK君がお母さん、おじいちゃんと一緒にやって来ました。「こんな状態ですから、タクシーでこちらまでやって来ました。」とおっしゃるのです。おじいちゃまもとても心配そうです。
「じゃあ、K君。治療しようね。痛くないからね。直ぐに終わるよ。」と言ってベッドの上で横になってもらいました。ベッドに上がる時も、少し足をひきずって痛そうにしています。なにせ、三歳児ですからこちらの言うことは中々聞いてくれません。動き回るのでお母様に少し協力頂いてなるべく動かないように体を押さえていて頂きました。

小さなお尻ですし、仙腸関節もとても小さいのです。当たり前のことですが、しかし治療してみますと殆ど大人と変わりなく動きもとても滑らかでした。
ものの、5分もかからずに治療を終えて直ぐにベッドから降りて歩いてみてもらいました。

「あ~、ママ。痛くないよ。」と言いながら走り回っています。
いらした時は、足をひきずり顔をしかめていたK君でしたが、ものの5分くらいのAKAの治療で直ぐに回復してくれたのです。付き添っていらした、おじいちゃまも「え~~、もう治ったの。凄いねえ~~。」と目をまん丸にされて驚いておられます。
お母様は、ご自身が治療を受けた事があるので「やっぱり、私や夫と同じことだったんですね。以前、先生から色々とお話はうかがっていましたので、何となく理解してはいましたが、こんな小さな子供も大人と一緒なんですね。」と改めて驚いておられました。

「そうですよ。二足歩行するようになったら、誰でもダメージを負いやすい関節でもあるんです。その位に大切な関節であり、小さな時でも気付いたら直ぐに治しておくのがとても大切なことなのです。そんな事を知っている人は、殆どいませんしその重要性をこうして目の当たりにすることなどまず経験出来る方は少ないのです。K君は、その意味でもとてもラッキーな坊やだと思いますよ。」と申し上げました。

一週間後に、またお電話を頂「先生、またKがちょっと腰がおかしくなったようですが、治療にうかがった方がよろしいでしょうか?」とご相談を受けました。「お子さんのことですから、無理するなと言うのが無理な相談です。異常が治った後に直ぐ激しく動いてまたおかしくなりかけていると思いますので、直ぐにいらしてください。」と申し上げ、直ぐに治療にいらして頂きました。また、前回同様直ぐに回復してK君は何事も無かったように無邪気に院内を走り回っていました。しかし、それ以来再発することはなく元気に過ごされているようです。

治療の後の経緯を見ていますと、大人と全く変わらないと言う事が良くわかるのです。
仙腸関節にダメージを負った後に、治療して痛みから回復しても関節周囲のダメージは暫くは残っているのです。それが、完全に回復する前に動きすぎたり、無理に体を使いすぎると再度、関節レベルのダメージを引き起こしかねないと言うことは、年齢に関係なく起き得ることだと言うことが良くわかる事例でもあるかと思うのです。

「腰を痛めたらなるべく、若い内になるべく早くJMIの様な治療を受けて頂くと言うことが最良の方法である。」と言う事を、もっともっと沢山の方に知って頂きたいと願ってやまないのです。

関節レベルのアバウトな治療方法は、巷には沢山あります。
そうした治療で一時的に回復したり、痛みが軽減することは良くあることなのです。
物理的に関節をなんらかの方法で動かせば、痛みが軽減すると言うことは、関節運動学が出てくる前から、人間は経験の中で知っていたことなのですから。
しかし、問題はそうしたアバウトな治療が一切効かなくなったときどうするのか?と言うことなのですが、こればかりはそうした場面に直面したり、極めて不安な状況下に置かれて困り果てると言う経験をして頂かないと、本当のところはまずご理解いただけないことなのです。
そうした経験をせずして、一生を終われればそれにこしたことは無いのですが、そうは行かない状況になった時、次の手が直ぐに打てるかいなかで人生までも変わってしまう可能性があると言う事が現実にあるのです。
私も、今までにそう言う場面を何度も見て参りました。
「もっと、早くにこの治療を受けていたら、ここまで苦しい思いをせずに済んだと思います。仕事の上でのチャンスも逃がさずに済んだと思うのです。」と過去を悔やんでおられる患者さんに数え切れないくらいお会いしてきているのですから。

最初から、根本原因を突き、なおかつ正確な治療技術でしっかりと治しておくと言うことがいかに大切な事であるかを知って頂きたいと願うばかりです。

2016-06-24 11:06:15

第6回 「足の裏治療に関する心配な現状」

近年、民間療法には「リフレクソロジー」「足もみ」と称して新手のマッサージもどきの商売が流行っているようです。いずれも、マッサージと言わないところが味噌でして、「マッサージとは言っていないから違法行為では無い。」と屁理屈を言いながらその実、マッサージや指圧そのものをおこなっているのです。大変商業主義的で胡散臭いものを感じます。言葉で逃げながらその実、マッサージや指圧そのものを無資格で行っているわけですから、我々有資格者から見ますと「どういう神経をしている人達であろうか。」と経営者の人達の人格そのものを疑いたくなってしまうのです。

人の体に直接触れる行為と言いますのは、一つ間違えるとどんな災いを引き起こすか知れ無いという恐ろしさが必ずついてまわります。「足の裏程度なら安全で簡単に商売になる。」という甘い考えがおそらく根底にあるのではと思いますが、当院にいらっしゃる患者さんの中には「足もみ」に通い詰めているうちに足が痛くてまともに歩けなくなってしまった方、それが元で腰痛が悪化してしまった方、自律神経の異常が以前よりもさらに悪化してしまった方などが実際にいらっしゃるのです。こうした一連の癒しをテーマにした産業は、対象があくまでも生身の人間であると言う事の怖さ、責任の重さを全く自覚していないと思わざるおえないのです。(やっている人達が、医療に関する何の資格も持たない素人の方達ですから最初からそれを望む方が無理なのかもしれませんが。)

先日、買い物に出た先で「フットケアー」なるお店があるのが目に入りました。ドイツ式の最新のフットケアーテクニックが売り物らしいのです。リフレクソロジーとはまた違ったもののようでして何をやっているのだろうか?と私も以前から大変興味を持っていたのです。外からガラス越しに中が見えるような店舗であったため実際にやっている所をとくと拝見させていただいた事があります。お湯で温めた足の裏に、やおら電動ヤスリなるものを取り出して魚の目やたこを削り出したではありませんか。
「ここは、金属加工の工場かそれとも病院なんですか?」と思わず看板を見直し目の前で行われているあまりに常軌を逸した凄まじい行為に暫し、呆然としてしまいました。

医師法違反行為とも言えるような、大胆不敵な行為がどうどうと街中で普通の商売として行われている事に仰天してしまったのです。また、巻き爪のケアーまでしているとパンフに書かれており「この国は、法治国家なのか?」とまるで異国の地にでもいるような錯覚に襲われてしまいました。そして、なおかつこういった行為が出来るようになるのに3ヶ月や6ヶ月程度お店の系列のスクールで訓練すれば大丈夫などと言う生徒募集の宣伝まで御丁寧に添えられているのです。人の体を削るような行為を皮膚科や整形外科の医師でもないただの素人がおこなっている事に対して呆れ返ると共に、肝炎やエイズなどをうつされる危険性を少しでも考えた事が有るのだろうかと心配になってしまったのです。全く無防備、無頓着な危機感ゼロのお客さんの姿にも心底驚いてしまったのです。

2年ほど前からようやく、エステサロンでのレーザー脱毛が医師法違反行為として認定され、時々見せしめのように摘発をされるようになって来ました。フットケアーにおけるこの「ヤスリ」で人の足を削る行為も早急に医師法違反行為で摘発すべきではないかと思った次第です。大きな事故が起きてからでは遅すぎるのです。時代の移り変わりの早さ、手前勝手な法解釈の元で次々と現れる新手の商売に対し、明らかに法整備が追いついていない典型的なケースが、癒しをテーマにする産業の実態なのです。よって、今ややった者勝ちの無法地帯と化してしまっているのです。

不況の折り、多額の税金を収めてくれる数少ない産業であるならば少しばかりの目に余る行為も多めに見ようなどと政府は考えているのでしょうか。もし、そうだとしたら人柱にされているとも知ずにそういった店に出入りしている善良な一般庶民はたまったものではありません。TVや雑誌などで面白おかしく紹介されると付和雷同的に直ぐにそのペースに乗せられてしまうことは厳に慎むべきだと思うのです。「他人の体に直接手を触れる行為、医療とみまがうような行為にはなんらかの公的な資格が必要なのでは無いか?」と反射的に思うのが普通の常識的な感覚だと思うのですが、平和ボケしてしまっている現代の日本人には望むほうが無理な事なのでしょうか。

2016-06-24 11:05:07

第5回 「スポーツが体に良い?」

スポーツそのものが、体に良いという話は現代においては常識のように思われているふしがあります。
しかし、スポーツにより様々な障害に悩まされている方がプロ、アマチュア問わずに増加して来ているのも事実です。
「適度な運動」は体に良いと良く言われるところですが、どの程度が適度なのか本当のところは誰にも分からないというのが真実ではないでしょうか。

一時、ジョギングブームがあり今でもジョギングの愛好者は世界中に沢山いらっしゃるようですが、ジョギングの提唱者がジョギング中に亡くなっていたという嘘のような本当の話を皆さん御存知でしょうか。ジョギングの教祖ジェームズ・フィックス氏は52歳でジョギング中に急死しているのです。こうした事実を知ってしまいますと、ジョギングのどこが体に良いのか?と考えさせられてしまうのです。

また、以前エアロビクスを教えていらっしゃるというインストラクターの女性の患者さんがいらっしゃいましたが腰、膝、足首、肩、頚などボロボロの状態で仕事をなさっているような状態でした。私もあまりの状態に思わず「エアロビクスのどこが体にいいんだろうね。教える立場で毎日やっていらしたらどんどん健康にならなくちゃいけないのに、体はどんどん壊れて行っているんだものね。」と言ってしまったことがありますが、彼女も返す言葉も無く「そうですね・・・・」と申し訳なさそうに小さくなっていらしたのを今でも覚えております。

スポーツの素晴らしさばかりが喧伝される今の時代に、若い頃からスポーツで活躍された方達に早死にする方が多いと言う事実を統計的に研究されて「スポーツは体に悪い。」と言う衝撃的な研究結果を発表されているお医者さんがいらっしゃるのです。発表された当時はかなり衝撃的な話であり大変話題にもなりました。この研究成果を無視するのは簡単ですが、実際に起きた事実を元に出された客観的な事実に基づく研究成果だけに説得力のある話だとは思いませんか。

歴史的な事実を考えましても、例えば中世の頃鎌倉時代あたりの日本人の平均寿命はおそらく30代位であったろうと推察出来ます。その頃に、なんと80代、90代までも長生きをされていた人たちの特定の集団があるのです。そうです。僧侶の方達です。粗食をし今で言うところのベジタリアンのような生活をされ、一日の殆どを座禅に費やす日々を送っていた方達です。言ってみれば極端な運動不足と思える方達の集団です。彼らが、健康維持の為にお経を読みながら境内を毎日ジョギングしたり、有酸素運動をして体を鍛えていたなどという話は聞いた事がありません。ちょっと極端な事実を思い浮かべて見ると真実が透けて見えてくることが良くあるのではないでしょうか。

よく患者さんから「先生、運動不足で何か運動した方が良いのでしょうか。何か良いものありませんか?」と尋ねられます。運動不足恐怖症と言っても良いような現象が世の中にはどうも蔓延してしまっているようなのです。そんな時は、「30過ぎて、あなた運動してますか?と問われてハイ!と自信を持って答えられる人など殆どいないと思いますよ。無理をしてまで急に特別な運動をする事など止めたほうが良いと思いますよ。おそらく3日ともたないですからね。もし、何か継続的にやりたいとおっしゃるのならば健康法として「太極拳」を私は一番お薦めします。深い腹式呼吸とゆっくりとした動きこれが一番体にとって負担が少ないですし、異常な活性酸素の発生を防ぐ事が出来ると思います。だからこそ、4000年以上にも渡って中国で守り続けられて来ている健康法なのです。

息を詰めて必死に体を動かすような運動は高齢になる程避けた方が心臓や脳の為にも安全だと思います。後お薦めなのは、少し大股で歩くウォーキング程度ですね。これも、息がはずんできたら無理をしないで直ぐにペースを落としてお散歩程度にとどめるようにしてくださいね。」とお話をさせていただいています。重要なのは、絶対に無理をしないことそしてむきになってやらないことだと思います。

過剰な運動は、体の中に万病の元と言われる活性酸素を異常なまでの量を発生させてしまいます。(エアロビクスのような有酸素運動は体に良いからどんなにやっても良いという事にはならないのです。)スポーツにおける負の要素としては、これが実は一番重大な問題だと近年言われるようになりだしました。先程、お話をしました鎌倉時代の僧侶の方達が長生きされていた一番大きな原因が不必要な活性酸素を食生活や日常の行動から体の中に発生させない生き方を無意識のうちにされていたと考えれば納得出来る話ではありませんでしょうか。また、「スポーツは体に悪い」という研究成果を発表されたドクターもこの点を重視し指摘されているのです。同じ動物でもネズミのように小型で絶えずちょこまかちょこまか動いているような動物は寿命が短いです。しかし、象のように大きな動物はゆったりとした動きで生活をしています。寿命はネズミの何十倍もあります。ここにも、活性酸素の発生量の問題が必ず絡んでいるものと思われるのです。どんな良いと言われる事でも、「過ぎたるはおよばざるがごとし」ということを胆に銘じるべきではないかと思わざるおえないのです。スポーツと健康のあり方にも古人の智恵は脈々と生きているように思えてなりません。

2016-06-23 20:59:42

第4回 「寝具の重要性」

近年、寝具のあり方について寝具メーカーも色々と智恵を絞り様々な商品を送り出してきています。顧客に合わせた枕作りなどは当たり前のように行われているようです。また、ベッドの固さも背骨に合わせた測定器の上に寝てそのデータに基き適切な固さのベッドを紹介するというようなサービスも出て来ているようです。

そして時として驚かされるのが、枕の宣伝で「枕が合わないと頚椎がズレて神経を圧迫しそれによって肩こりが起きるんです。」と言ったようなにわかには信じられないような宣伝文句を目にする事があるのです。まるで人間の体が豆腐ででも出来ているかのような書き方です。宣伝文句にあるようなそんな柔な体ならば、江戸時代まで箱枕を使って不自然な姿勢で毎晩寝ていた我々日本人は皆頚椎がズレて酷い肩こりでずっと悩んできた事になってしまうではありませんか。悪い冗談として見過ごすにはあまりにも常軌を逸した話です。

私は、治療する立場からそういった現象を見ていて、いたずらに消費者の恐怖心を煽るような商業主義的な商品の売り方に対して強い憤りを禁じえないのです。
物事には何でも順序というものがあると思うのです。

治療をしている立場から考える理想的な順序を申しますと、

1. 仙腸関節の正確な治療をまず受診する事。
2. 体がその方にあった正しい関節の位置を覚え安定するまで待つ。
(必要とあれば、微調整のための治療を継続する。)
3. 安定したところで、寝具選びに入る。

(ただし、体圧を分散出来るような優れた機能性を持った寝具であれば治療の前から使用していただいても一向に構わないと思います。)

という手順が一番ベストだと私は考えています。
まず、体の状態をその方の一番ベストな方向に持っていく事が先であって道具はそのベストな体の状態をなるべく崩さないようにする為の機能を備えた物でなくては意味がないと思うのです。良く言われる事ですが、最高に理想的な寝具は、水の上に浮いた状態で寝る事だと言われます。確かに体圧を完璧に分散出来る理想的な寝具かもしれませんが、そのような大掛かりな装置は何十万円もしてしまう代物ですから一般の方達の手が出る代物ではありません。買ったとしても置く場所が無いという話も出てきてしまいますし、あまり現実的な話ではありませんね。

そこでいよいよ具体的な寝具選びとなる訳ですが、まず寝具を選ぶ時はマットレスを先に選ぶべきだと思います。体全体を無理なく支え、寝ている間に体を壊さない事を目的としたマットレスを選択する事が一番重要になってきます。
そして、次に枕を選ぶというのが正しい選択方法だと思います。

 

当院にいらしている患者さんからこんなお話を聞いた事があります。
今使用している枕がどうも合わないと思っていたので、デパートの寝具売り場で自分に合わせた枕を買おうと思い立ち出かけられたんだそうです。2時間もかけてああでもないこうでもないと売り場の方と相談してやっとこれがベストと思うものを手に入れて帰られたそうです。そして、実際にその枕を使用して一晩寝たところ朝起きたら頚から肩までパンパンの状態になってしまって以前使っていた枕よりも体の状態が酷い状態になってしまったとのことなのです。「2時間かけて、20000円もかけてこれではたまったもんじゃありませんよ。もう~」と怒っていらっしゃいました。自宅で使っているマットレスとデパートの売り場のマットレスとは当然違うわけですからデパートで合わせてベストでも自宅で使ってベストかどうかはやはり別問題だと思うのです。その上、元々が腰の悪い方でしたので体の方もベストとは程遠い状態にあるわけですから悪い条件があまりにも揃い過ぎていた悲劇と考えられるのです。

「マットレス選び」

 

では、最初にマットレスについてお話をしたいと思います。
枕よりも重要な要素を占めるマットレスですが、時としていくら治療を重ねても腰痛の改善が見られない患者さんがいらっしゃいます。直ぐに戻ってしまうんですね。
ある時ふと気づきまして患者さんに「自宅ではどんなベッドやマットレスに寝てらっしゃいますか?」とお聞きした事がございます。そうしましたら、「腰痛には、固い寝具が良いと言われてフローリングの上に布団を一枚敷いて寝て居ます。」とおっしゃるではありませんか。そして困った顔で「朝、布団から起き上がる時腰が痛くて凄くつらいんですよ。」とおっしゃるのです。「朝起きた時にそんなにつらいのに、どうしてそんな固い所に寝ていらっしゃるんですか。」とお聞きしますと「だって、先生腰痛の人は固いところに寝たほうが良いって昔から言うじゃありませんか。」とおっしゃるのです。思わず私は言葉を失ってしまいました。自分の体が異常を訴えて悲鳴を上げているのにもかかわらず、それを無視してまで、思い込みや迷信に従っている姿を見て何とも言え無い気分になってしまったのです。

これでは、いくら治療しても効果が持続しないわけなのです。「寝ている間に腰をどんどん壊してしまっている」ことに御本人が全く気づいていらっしゃらないのです。人の体は、若い正常な背骨の形を保っているうちは横から見ますと首から緩やかなS字を描いているのが普通です。にもかかわらず、そう言った正常な背骨の生理曲線を持った方が平らな固い所に寝れば当然ながら腰に大変な負担がかかってきます。ちょうど、お腹のあたりが上に盛り上がる形になり背中側に大きな隙間が出来てしまうのです。(固い床に仰向けになっていただいて御自信で確認して頂ければ直ぐに分かることです。)お腹には内臓や筋肉、脂肪がついていますから重力の関係上当然下に圧力をかけることになります。それを受け止める場所が実はもろに「仙腸関節」付近になってしまうのです。毎晩そのような過酷な状態で寝ていれば、仙腸関節が狂いやすくなるのは言うまでもありません。よって、いくら治療しても効果が持続しないことになります。まさに、「寝ている間に腰を壊している」結果となってしまうのです。腰や体の為に大変悪い環境で毎晩寝ている生活を送った上で治療にいらして「先生の所に通っていてもなかなか腰痛が良くなりません。」などと言われた日には私も立つ瀬が無くなってしまうのです。(笑)

今でも、健康雑誌やマスコミなどで「腰痛の人は固い所に寝たほうが良い」と頑なにおっしゃっている方を見ますと60代以降の高齢者の方に多いように思います。それは、加齢により背骨の生理曲線がだんだん無くなり真っ直ぐに近い形になってしまう関係上、固い平らな所に寝た方が仙腸関節にとってストレスのかかりにくい楽な姿勢になるからだと推察出来るのです。まだ、背骨の生理曲線が健在な若い健康な方達にまでつかまえて、「腰痛の人は固いところに寝たほうが良い。」などと通り一遍なアドバイスする事自体とんでもない大きなお世話であると言わざるおえないのです。

では、具体的な商品選びにつきましては何が良いのだろうかという事になりますが、私自身も既に4年近く使用しておりますマットレスが実は一番お薦めなのです。
「体圧分散型のマットレス」と言われるものです。昨年あたりから、TVショッピングでも良く見られるようになったのですがやっと時代が追いついて来たのかなという感じがいたします。患者さんから尋ねられると、私がお薦めしているのが自分でも使ってその効果を実感しているマットレスです。デンマーク製の医療用に開発された特殊な物です。しかし、値段は体圧分散を売りにしている国産の商品に比べましても約半額位で手に入りますし、布団から出るダストによるアレルギー対策も施された大変機能的にも優れたものなのです。メーカーに頼めば丸洗いもしてくれます。ウオーターベッドの感覚をポリエステルの綿で再現したという物で始めて寝た時の驚きと感動は今でも忘れられません。体が中に浮いているような浮遊感に襲われるのです。

医療用に開発されたというところが味噌でして、デンマークでは病院で使用される介護用のマットレスとしては殆ど100%のシェアーを占めていると聞いております。床ずれ対策として最高のマットレスとして重宝がられているようですね。(日本の病院も、何億もするような高額な検査機器にばかりお金を使うのではなく入院されている患者さんの入院生活で直ぐに役に立ち喜ばれる物にお金を掛けるようもっと神経を使う配慮が欲しいものだと思えてなりません。是非、デンマークの病院の有り方を参考にしてもらいたいものですね。)ですから、健康な方が腰痛予防の為に使用されれば悪いはずがありません。お薦めして、お使いになられた患者さんは皆さん「凄く良いです。これは手放せませんね。」とおっしゃいますし御高齢のご両親にプレゼントされた方も何人もいらっしゃいます。プレゼントされたご両親も「何を貰うよりも、嬉しかったよ。」と喜んで下さっているようですので、お薦めした甲斐があったなといつも嬉しく思っているところです。来院された患者さんから御質問があれば、ネット上で購入出来るサイトをその場でお教えしております。

「枕選び」

 

さて、次にの話をしたいと思います。
マットレスの良い物を購入したらそれに合わせる形で選ぶのがベストだと思います。
実際に使うマットレスと組み合わせて寝て感触を実際に確かめてみるのが一番間違いないでしょうね。マットレスと同様やはり、医療用に開発された物に良い物が多いように思います。私は、自宅では上記のマットレスとイタリア製の医療用の枕を合わせて使用しております。近年では「低反発性ウレタンの枕」という優れ物が登場してきております。低反発性の特殊なウレタンが開発された事から枕に応用されたようです。

かつては、テンピュールが良いと言われ私も当初検討していたのですが、実際にテンピュールの枕を使用している患者さんから「テンピュールは、高価な上に気温が下がり寒くなると固くなって凄く使いにくい。」と言うお話を何人もの方から伺っていましたので、実際の購入を躊躇していたのです。そうこうしているうちに、ちょうど出始めたばかりの「低反発性ウレタンの枕」の存在知り早速購入してみたのです。治療の際にも実験的に使用するようにしてみました。そうしましたところ適度に頭が沈んで、首の周囲にも負担がかからずとても使い心地が良いと訪れる患者さん達にも大変好評だったのです。もちろん、テンピュールのように部屋の温度に固さが左右されることもありません。また、形状がいかようにでも変化しますので、使う人を選ばない良さがあると思うのです。生卵をぶつけても割れないという位の衝撃吸収性を持ち合わせていますので頭と頚に優しい枕とも言えるのかもしれません。こちらの枕も先程御紹介したマットレスと同様、ネット上のサイトで私が見つけたものでして、御質問があればいつでもその場で購入出来るサイトをお教えしております。お値段もテンピュール枕の4分の1程でたった3000円で買えるのです。

余談になりますが、私が使用しております枕を売っているサイトは枕専門のサイトでして様々な用途に応じた枕を扱って居ます。実は、治療用にもう一つ別の種類の枕を使うことがあるのです。「ブーメラン枕」と言われるものでまさにブーメランのようなU字型をした大きな枕です。患者さんの中には、平らなベッドに暫く仰向けになって電気をおかけする時間がつらくて駄目という方もいらっしゃいます。そんな方には、このブーメラン枕を使って体を少し起こすような姿勢で寝ていただきます。
上体が少し上がった形になりますし二股に分かれた部分がちょうど両腕が乗せられてリクライニングシートにもたれかかっているような状態になるのです。すると、ちょうど仙腸関節が良い具合に緩んで腰の痛みが軽減出来るような体勢に出来るのです。そうした状態であれば、電気をおかけする暫くの間位でしたら我慢していただくことも可能となるのです。また、一方で横にしかなれない方の場合も、抱き枕のように使えますし実に重宝しているのです。この枕も5000円で購入出来ますので患者さんの中にはすっかり気に入ってしまって「私も是非買います。」とおっしゃる方がよくいらっしゃるのです。

良く言われる事ですが、人間は一生の3分の1は寝ているわけですから寝具はあだやおろそかにするわけにはいかないのです。ましてや、寝ている間に腰を壊していたなどという状態が放置されているならこれは大問題です。しかし、以外と無頓着に寝具を使っている方が多いのも事実のようです。腰を痛めてから、急に今まで使っていた枕やマットレスに違和感を覚えるようになりだしたとおっしゃる方も少なく無いのです。慢性化した腰痛や肩こりでお悩みの方はJMIの治療と合わせて、是非一度寝具の重要性をお考えになっていただけたらと思うのです。

2016-06-23 20:55:50

第3回 「骨盤調整?JMIとはどう違うの?」

民間療法で近年、やたらと目に付くようになってきました「骨盤調整」という言葉を掲げる治療法がございます。「仙腸関節」の重要性を前面に出す形で良くその治療効果の素晴らしさが喧伝されています。患者さんの中には、JMIと同じようなものと思いこんでいらっしゃる方もいます。果たしてJMIで、とはどう違うのか。気になっていらっしゃる方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。その疑問に応えるべく具体例を上げながらお話をしてみたいと思います。

東京都在住 Oさん(20代) 男性

Oさんは、かなり体力を使うお仕事をされて来た関係上、腰痛には20代になってからずっと悩まされて来ていらっしゃる方でした。
関西にいらした時は、日本の古来から伝わる「骨法」という治療を受けていらしたとの事でした。それはそれなりに、かなり良く効いて助かっていたとのことでした。しかし、東京に出てきてからはどこに行って良いのやら見当がつかずたまたま雑誌で見た「骨盤調整」をやっている治療院に行く事にしたのだそうです。

さすがにTVでも良く紹介をされているため、治療院に行きましたら有名人の写真が沢山飾ってありいかにもという印象を受けられたそうです。その治療院で「骨盤調整」なるものを受け始めたのはいいのですが、一向に効果が感じられないため数回でかなり嫌気が指してしまったのだそうです。また、ゴムバンドを腰に巻いて一日に数百回回せと言われた方法が一番の問題で、やればやるほどに痛くなってしまってどうしようもなくなってしまったとのことです。「こんなに痛みが増して来ているのに、これをやり続けなくては治らないのですか。」と、何度聞いても「やらなくては治らない。」の一点張りでらちがあかない状況になってしまったとのことです。そこで「言われた通りにやればやるほどますます痛みが増すような、こんな治療にはとても耐えられませんので本日限りで通うのはやめさせていただきます。」とはっきりと申し上げたそうです。そうしましたら、「もう少しだけ通ってみてください。」と懇願するだけで「どうして治らないのか。ゴムバンド運動をやればやるほどどうして痛みが増すのか。続ける事で今後どのような事が考えられるのか。」と言う具体的な説明が一切なされない為サッサと帰って来てしまったということでした。たまたま、都電に私がポスターを出していた時に当院の事を知りご自宅からも近いということで、何か感じるものがありいらしていただいたということでした。

拝見しましたところ、予想通りと言いますか「仙腸関節」に明らかに酷い炎症と機能異常を起こしている状態でいらしたのです。このような症状になっている人に対して、骨盤周囲に誤った強い刺激を与え続けるような治療行為、または健康指導をする事自体がナンセンスなのです。やってはいけない事をやり続けて、またやるように指導し続けた事が症状をかえって悪化させてしまっていたのです。まるで、多重債務者に高金利でさらに多額の資金を貸し付けるがごとき所業と言わざるおえません。これは、とにもかくにも「仙腸関節」のメカニズムが何も判っていないために起きてしまった悲劇としか言いようがないのです。「痛くても我慢してやり続ければ治る。治らなくてはおかしい。治るはずだ。」とただ信じているだけとしか思えないような出来事なのです。

「患者さんの状態が今どのような状態にあるのか。」が把握できずに自らが信じてやっている治療法の効果と成功体験だけで強引に人を導こうとすることに問題があるのです。Oさん以外にも、この治療法をやられてかえって悪化してしまった方や、治りたいが一心で一生懸命ゴムバンド運動をやっていてギックリ腰になってしまった方など私は何人も知っております。医学的な理論や根拠、臨床データから組み立てられてきたものではないまさに民間療法の限界を示すものと言わざるおえないのです。

Oさんですが、ほんの数回の治療でかなり回復されまして今ではプライベートでも大変親しくさせていただいております。お会いしますと、今でも時々忌まわしい過去を思い出されては「今、思い出しても本当にむかっ腹が立ちますよ。あんなものを野放しにしておいていいんですか。」と怒っていらっしゃいますが、体だけではなく人の心にまで深い傷を負わせてしまうような治療とはいったいなんなのかと思わずにはいられないのです。私自身もこうした経験は他山の石としてしっかりと心に刻み込んでおきたいと思っています。

[骨盤を扱う民間療法について]

今世間で盛んに言われるようになりだした「骨盤調整」と言うものの実態ついて触れておきたいと思います。近年、関節運動学に基づく治療法がかなり知られるようになり当然ながら民間療法をやっている方達の間でも「仙腸関節」の重要性が知られるようになってきました。民間療法と言えどもあなどれないのは、人の体に沢山触れていると判ってくることがあるのです。それは、「体の痛みの多くは、腰から来ているな。」ということです。中には、その大きなポイントが「仙腸関節」にあると医学の世界が理解する何年も前から民間療法の方で気づいている人が既にいたのです。これはこれで大変素晴らしい発見であり、実際に沢山の人を救ってきたという事実も残っているのですから一方的に非難する事は出来ないとは思うのです。しかし、具体的な治療法に到るまでのあり方に大きな問題が内包されているのです。「仙腸関節をどうやって治すのか。」という大命題にぶつかったときに出て来た方法が、骨盤調整として今現在世間で様々な方法で行われるようになってきた治療方法なのです。

(実は、骨盤調整の治療方法が生み出された大きなヒントになるお話を「役に立つまめ知識 Vol.2 偶然が生んだ幸運」の中に書いてありますので是非お読みになって見てください。「なるほど、そういうカラクリだったのか。」と全て納得がいくかと思います。)

私が、今までに見聞きして来た民間療法で行われている「骨盤調整」と称する治療方法の殆どは、仙腸関節を矯正して治そうとする従来からの整体の考え方、やり方の延長線上でおこなわれているものです。中には、筋肉の持つ特性を巧みに利用して全身のバランスを整えると称して一時的に痛みを消すようなものもあります。そこで必ず使われる表現は「骨盤がずれている。」とか「体が歪んでいる。」という表現です。元来が関節を外見上から実にアバウトな視点でしかとらえていないので、どうしても直線的で強引な扱い方をしてしまうのです。関節の構造、関節運動学的な関節の動きのメカニズムが判っていないために、時には患者さんをわざわざ関節が締まって一番動かない姿勢にさせて、必要以上に大きな力を加えて無理やり動かそうとしてしまうのです。見かけ上の腰回りの状態をなんとしてでも真っ直ぐに見えるようにしようとする意図がそこには強く感じられます。しかし、そのような方法で、どうして関節内で1ミリ内外の繊細でうねるような動きをする仙腸関節を正確に治療が出来ると言うのでしょうか。最悪の場合にはとんでもない大事故を起こしてしまう事も考えられるのです。

(実際に、患者さんから伺ったお話の中に、こうした治療を受けて背骨を圧迫骨折させられてしまい、車椅子の生活にさせられてしまった高齢者の方が身近にいるというお話を聞かされた時は、本当に驚きました。私が今までに患者さんから聞き及び知っているだけでも、このような事例は他にも3件もあるのです。治療方法にいかに重大な問題を抱えているかが良く分かるかと思うのです。)

まるで、生身の体を大工さんのような感覚と要領で扱う為に時として大きな悲劇を生んでしまうのです。これは、全ての関節を扱う民間療法にいえる事です。(関節は矯正出来る、しなくては治らないと思いこんでいる為に起きてくる悲劇なのです。)皮肉な事に、「骨盤調整」と称する治療法は乱暴に出たら目に扱っていても、狙っているポイントがたまたま正しい為に偶然仙腸関節の機能異常が取れてしまい、劇的に痛みが消えることが時として出てくるのです。全部取れなくても部分的にせよ機能異常が取れれば、痛みはかなり軽減出来る事は十分考えられることです。確かに、ただマッサージや指圧、鍼を打っているだけの筋肉へのアプローチだけを試みる治療法よりも患者さんの満足度は遥かに高いものになる事は容易に想像が出来るのです。また、この現象は背骨の矯正をしている時にも偶然起こりうることなのです。患者さんにしてみれば、「痛みが消えれば治った。」と思いますから感謝される事も時には出て来るでしょう。そうした幸運が運良く続けば正規の医療よりも遥かに優れた治療方法だとつい胸を張りたくなる気持ちも良く理解出来るのです。しかし、これこそがまさに「関節の治療のマジック」の魔力にはまってしまった瞬間なのです。正確にポイントを狙ってそこだけをきちんと医学的な治療をしているわけではありませんので、当然ながら治療効果に大きなバラつきが出てきてしまいますし、時として信じられないような大事故まで起こしてしまうのです。また、治療効果の再現性にも乏しいものとなります。治療方法そのもにそもそも重大な問題がある事にやっている方も受けている方も気づいていないのです。たまたま良い結果が出た方は実に運が良かったというだけのことであるというケースが実に多いのです。

民間療法全てに言える事ですが、同じ治療を受けても「劇的に良くなった。」と喜んでいる人がいれば、片や大事故に合い裁判にまで訴えて心底怒っている人がいる。「前回は良かったのに、今回は全く効かない。それについて納得のいく何の説明もない。」という両極端な答えが常に出てきてしまうのです。やっている方も、反省してなんとかしようとしたところで、治療方法そのものが最初から医学的な理論を基礎にしたものではなく、単なる思いつきから始めたものなのですから、反省しようにもしようがないのです。本当に反省しようものなら、やめるしか無くなってしまうのです。

どんな治療法であれ、確かに「実際にやってみなくては判らない。」という部分は必ずありますしまた、治療をしていて偶然新しい治療方法を思いつくことも出てきます。しかし、それをやる事によってどのような事が分かるか、どのような最悪の事態が予測出来るか、もし問題が起きた時はどのように対処するべきか、などといった医学的な見地から見通しが十分に立てられなくては、治療現場で実際に使う事は危険極まり無いのです。また、問題が起きた時の解決方法まで同時に確立されているのといないのとでは、治療方法に天地ほどの開きが出てきてしまうのです。特に症状が重い患者さんであったり、複雑な症状が絡んでいる場合はその差がより顕著になるのです。

確かに、薬や注射で解決出来ない体の痛みの問題に、関節由来のものが沢山あることは昔からなんとなく分かってきていたのです。だからこそ、民間療法として中には何百年にも渡って受け継がれてきた治療法と称するものが残ってきているのです。しかし、反面関節の治療法にまつわる事故が耐えないという現実は決して見過ごす事が出来ない事実でもあるのです。正規の医療がもっと早くに痛みと関節の関わりの重要性に気づき対策を講じてきていたらと思わずにはいられません。

ここまでお話をさせていただければ、「骨盤調整」と称する治療法と関節運動学に基づく治療法は全く別物であり、たまたま治療の対象にしている、重要な体の場所が同じであったというだけのことであるという事がお分かりいただけるのではないでしょうか。また、関節を扱う民間療法がいかに危うい形で存在しているものであるかを良くお判りいただけたのではないでしょうか。

2016-06-23 20:47:49

第2回 「偶然が生んだ幸運」

私も、AKAの治療に携わるようになってから本当に患者さんから様々なお話を聞く機会を持たせていただいています。その中でも、未だに印象に残っているお話の中から今回はお知らせしたいと思います。

今回のお話は、関節運動学に基づく治療法が一番重視しています骨盤の関節「仙腸関節」がいかに腰痛 と深い関わりを持っているかということをまさに証明したようなお話なのです。

Tさんという20代の女性の患者さんからうかがったお話です。
Tさんは、腰痛 を訴えて来院された患者さんでした。
初診ですので、JMIに関するお話を色々な角度から説明申し上げていました、そして仙腸関節に関するメカニズムの話をし終えた時でした。
「あっ、そうだったんだ。それで判りました。へえ~、じゃあれは偶然治ったんですね。」と突然大きな声で独り言を言われたのです。

「何か、今の話から思い出されたんですか?」とお聞きしますと「そうなんです。私の友人で凄く不思議な体験をした人がいるんです。でも、今先生のお話を聞いてその原因が分かりました。」とおっしゃるのです。
それで、Tさんの御友人が体験された不思議な体験のお話を聞かせていただくことになりました。

Tさんのお友達の女性の方は、以前から腰痛 で苦しんでいらして病院からは、「椎間板ヘルニアだから、これは手術しないと治らないよ。」と宣告されていたのだそうです。ついに、手術を決心し入院するために当日家を出ました。しかし、準備に手間取り出遅れてしまい、病院に入る約束の時間から遅れそうになってしまったのです。

痛い腰をかばいながら、小走りで道を急いでいました。そして地下鉄の階段を降り始めた時に事件が起きました。足を滑らせて転んでしまったのです。転んだ時の姿勢は、ドスンと尻もちをつくような形で垂直に、階段のコンクリートに骨盤を打ちつけてしまったのです。御本人はその瞬間真っ青になってしまったそうです。打ちつけた痛みと、ますます腰痛 を酷くしてしまったのではないか。これから手術を受けるのに大丈夫なんだろうか。という様々な不安が交錯されたようです。

「これは、きっと立ち上がれないだろうな。ひょっとすると、救急車呼ばなくちゃいけないかな。」と不安にかられながらとにかくその場を離れなくてはという一心から体を少し動かしてみました。その瞬間、奇跡が起きたのです。「あっ、腰が痛くない。嘘!どうしたの?何が起きたの?」と思いながらそっと立ち上がってみました。今朝まで感じていたあの腰痛 が、嘘のように消えてしまっていたのです。

打ち身によるお尻の痛みはあるものの、あの憎らしい腰痛 はどこかへとんでいってしまっていたのです。彼女も不思議に思いながらも、病院との約束があるので急いでそのまま病院に駆けつけました。そして、今朝起きた事を事細かにお医者様に説明し、腰痛 が全く消えてしまった旨を伝えたのです。お医者さんは首を傾げながら、「とりあえず、レントゲンを撮って見ましょう。そんな不思議な事があるわけありませんから。」と言ってレントゲン検査をとりあえず受けたそうです。そうしますと、以前の画像診断通り腰椎の間から椎間板が少し出ている症状は全く変わり無かったのです。

しかし、現実に痛みは全て消えてしまったのです。これには、お医者様も頭を抱えてしまわれました。本人が痛くないと言っているのに無理やり手術するのもおかしな話です。結果、「それでは、暫く様子をみましょう。痛くなったら直ぐいらしてくださいよ。」と念を押されて帰されたそうです。その事件があって以来、彼女は全く腰痛 を感じなくなり今は元気にされているそうなのです。

Tさんは、私のJMIに関する話を聞いていてこの話を思い出されたようなのです。そして、お友達の彼女に起きた事は決して偶然ではなく、仙腸関節のメカニズムからしますと起きても決して、不思議では無い現象であるということを私の説明から理解されたのです。

(Tさんですが、彼女の腰痛 もこのお話の主人公の方のように一度の治療で殆ど痛みが消えてしまい、今は数ヶ月に一度いらしていただいているだけの状態が続いております。)

ここまで読まれた賢明な読者の方でしたら、「あ~それはきっと偶然関節の位置が戻ったんだな。」と思われると思います。その通りなんです。実は、尻もちをついた形と言いますのは、仙腸関節がかなり緩んだ位置に近いものがあります。そこに、大きな衝撃が偶然にも良い角度で加わった為に、ずれて動かない位置に入っていた仙腸関節が、旨い具合に元に戻ってくれたのです。しかし、この事件のようなことはまず通常の生活をしていてはありえないことは言うまでもありません。(今現在腰痛 でお悩みの方、決して真似をしたりしないでください。場合によっては大事故につながることがありますので。)

次は、これも患者さんから直接うかがったお話です。
初診でいらしたKさんという40代の奥様に、いつものように仙腸関節のメカニズムについてお話をしていましたらやはり過去に体験された不思議な現象を突然思い出されまして話してくださったお話なのです。

Kさんの御主人は長年の腰痛持ちでいらして、長時間の車の運転がとても苦手でいらしたのだそうです。事件が起きたその日は、近くに奥様と車で買い物に出かけられた時だったそうです。交差点で信号待ちをしていたところ、突然後ろから追突されてしまったのだそうです。かなりの衝撃があったそうですが、お二人ともシートベルトをされていたので大きな怪我をなさることはなかったのだそうです。しかし、御主人は運転席のシートのロックが外れて前に押し出されてしまう程の衝撃を受け、その瞬間「これで、腰をますます痛める事になったな。くそ~。」と思われたそうです。「おそらく、車の外に出る事は出来ないだろうな。」と思いながらぶつけた相手にとにかく会わなくてはと思い恐る恐るドアの外に足を出したのだそうです。そして、足に体重をそろそろと移し始めると「あれ?妙に腰が軽いな。」と思われたそうです。そして、外に出て見ると運転中もなんとなく違和感があり鈍痛があった腰がすっかり楽になっていたそうです。「いったい何が起きたのか?」と思いながらも突然腰痛から解放されてしまった嬉しさから、腹立たしい事故の交渉をしながらもついつい笑みがこぼれてしまったそうです。その事故をきっかけに全く腰痛が無くなってしまい、今では「あの事故は、腰痛の事を考えたらむしろ感謝しなくちゃいけないね。」と笑って話せるまでになっていらっしゃるとの事でした。

このお話も、決して不思議なお話では無いのです。仙腸関節のメカニズムから言いますと起きても不思議では無い現象と言えるのです。座っている姿勢と言いますのは、仙腸関節が一番緩んでいる状態に近い状態です。そこに、大きな力が良いタイミングと角度で加わった為に仙腸関節の機能異常が部分的に上手く取れてくれたと考えれば何の不思議もない話なのです。運が良かったと言えばそれまでの話ですが、二度と起きてはくれない幸運であった事だけは確かです。

今回のお話のようなまさに偶然とは言え、関節になんらかの衝撃が加わったはずみに痛みが消えてしまうような経験というのはどなたにも長い人生の中で一つ二つおありになるのではないでしょうか。ただ、どうしてそういう事が起きたのかという医学的なメカニズムが分からないまま「あ~よかった。」で済んできてしまっているという事が殆どだと思うのです。今回のお話から得る教訓は、「腰痛が、背骨や筋肉の問題から起きると言う話を、鵜呑みにする事はやめた方が良い。」ということです。このお話の主人公の方に起きた現象を、今の通常の医学では絶対に説明不可能です。しかし、JMIならば明快に説明が出来るのです。もっと、仙腸関節の重要性に気づいていただける機会があれば嬉しく思います。

今回お話しました2件の不思議な話で起きた事と実によく似た体験から何かを感じ取りこれを発展させると「腰痛治療」に生かせるのではないかと気づいた人たちがいるのです。従来からの医学の固定観念に侵されていない発想が出来る人達がいたのです。所謂、民間療法と称する事をおこなっている人達です。発想は実に素晴らしいのですが危険性も同時に持ち合わせています。その功罪について次回はお話してみたいと思います。

2016-06-23 20:34:47

第1回 「関節の治療にまつわる危険性について」

2001年11月に衝撃的なニュースが流れたのを覚えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。ハリウッド女優で有名なシャロン・ストーンさんが、脳内出血で一時生死の境をさまよったというニュースが流れたのです。後になって詳細が分かりましたが救急車で担ぎこまれるまでに到った経過を知り人を治療をする立場にある私も少なからずショックを受けました。

彼女は、乗馬が趣味で事件が起きる前にいつものように、乗馬を楽しんでいらしたそうです。しかし、運悪く落馬をしてしまい頭を打ったとのことです。それ以来、頭痛が治らず彼女としては首の骨がどうかなったのかと思い、カイロプラクティックに行き頚椎の調整をしてもらったとのことでした。その治療が終わって帰宅してから、容体が急変してしまいこの時の一連の騒動に発展してしまったというのです。

どうも、脳内に既に小さな動脈瘤があり落馬した時に衝撃でなんらかのストレスが加わった可能性があったようなのです。しかし、そうとは知らずに頚椎の問題かと思いカイロプラクティックに行き首の周囲をいじられたことで決定的な問題を引き起こしてしまったというのがどうも真相のようです。
アメリカのカイロプラクティックは、日本とは違い正規の医療として確立しておりますし、治療する人もカイロプラクターという通常の医療を行うお医者様と全く同じ立場で治療をしています。当然ながら、事前検査の為にレントゲンも撮ります。しかし、今回の事故を見ますとそれでも事故は防げなかったということになります。(外からのレントゲン検査では、脳内の血管の様子までは判りませんし、問診などでも見抜けなかったのであろうと思います。)

首から上のトラブルというものが診断を誤るといかに怖いかと言うことを如実に物語る事件かということがお分かりいただけるのではないでしょうか。また、どんなに確かな技術に裏付けされていると言われていましても、首の周囲に強い力を加えることがどんな大きなトラブルを引き起こすか予測がつかないという怖さを教えてくれる事件でした。

日本でおこなわれている関節の治療は、その殆どが素人が考えた民間療法レベルのものです。過去の成功体験に基づく個々の開発者の方達の勘を頼りに作り上げられてきたものです。医療ではありませんので「思い立ったその日から誰でも出来る。」と言う状態が今も続いております。そういったものを「教える。」と称する学校も世の中には沢山ありますが、民間のスクールであって決して国が認めた学校ではありません。およそ医療とは程遠いそのような不確かなものに、安易に体をあずけることが最 悪の場合どのような結果をもたらすかと言うことを今一度冷静になってお考えいただきたいと思うのです。

 

医療に関する国家資格免許を取得している者が営んでいる治療院でも、関節の治療と称して様々なことが現実にはおこなわれております。本来は、日本の医学部や医療専門学校では扱わない分野でして、実態は民間療法でやっている治療法をそのまま取り入れ「関節の矯正」と称しておこなっているというのが現状です。

(この現象は、自らが治療をする立場になりますとよく理解できるのです。筋肉への治療をいくら手を替え品を替えしておこなっても、実際には患者さんの腰痛 や肩こりを「治せない。」という現実に極めて早い時期に直面することになります。「なんとか、痛みを軽減して患者さんの期待に応えたい。そういう技術があれば身につけたい。」というあせりにも似た思いが、危険性を秘めた諸刃の剣とも言っても良い関節を扱う民間療法に手を出させしてしまうのです。以前の臨床レポートでも指摘しましたが、「関節の治療のマジック」の魔力に一度でも魅せられてしまいますと、「これこそが、自分が求めていたものだ。」とつい盲信してしまうのです。その瞬間から始まるいつ起きるか知れない悲劇への幕開けはおそらく予想だにしないでしょう。自らが大事故を起こし金銭的にも、精神的にも過酷な現実を突きつけられた時、始めて事の重大さ、関節の治療のマジックに気づくのであろうと思います。

民間療法で行われている「関節の治療」は本物のカイロプラクティッのような医学的な「診断法」「診断基準」「検査法」などというものは一切持ち合わせてはおりません。と言う事は「患者さんの関節の中の状態が今現在どのような状態になっているのか判らない。」状態で治療をスタートさせてしまうことになるのです。想像しただけでも恐ろしいと言うことがお分かりいただけるのではないでしょうか。そして、必ず言われる事は、「歪んでますね。」「曲がってますね。」「ずれてますね。」というおよそ診断とも呼べない素人でも知っているようなお粗末な決まり文句です。どんな症状の患者さんが来院されても同じ事しか言いませんし、出来ません。そういったものが安全な治療法と言えるのか、医学的な治療法と言えるのかどうか、ちょっと冷静になって常識的に判断していただけましたらおのずと答えは見えてくるのではないでしょうか。時として、マジックは演出出来ても、その先にある危険性、現在に到るまでに引き起こしてきた事故の実態の数々を、患者さんには決して伝えないその姿勢にこそ重大な問題が潜んでいるのです。マスコミの方々も安易に関節を扱う民間療法を誇大に持ち上げて報道するような事は現に謹んでいただきたいと思うのです。私も、被害を受けて悲しむ患者さん達の姿を拝見するのはもう沢山なのです。

2016-06-23 20:30:24

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