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仙腸関節,AKAを応用したJMI療法 | 東京都豊島区 - ペインクリニカルセンター

腰痛

役に立つマメ知識
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第1回 臨床レポート

テーマ 「腰痛」

千葉県在住 Sさん(50代)のケース

今から3年前に、たまたま当院の患者さんのご紹介で来院いただきました。
始めて来院された時のことは未だにはっきりと覚えております。
奥様に付き添われながら、全身を硬直させた状態でロボットのような動きで、そろそろと入っていらっしゃった様子を拝見した時には私にも緊張が走りました。胸から腰にかけてコルセットでガッチリと固めていないと歩行が出来ない状態でいらしたのです。
具体的なお話を聞きだしますと、ビックリするような事の連続でした。
16年前に腰椎椎間板ヘルニアの手術をされその後毎年3回位は酷いギックリ腰を患い1週間は寝込み、動けなくなる事がしばしばあったとのこと。
そして、その上にさらなる悲劇がふりかかりました。
手術の際の輸血で、C型肝炎を患い今現在余命5年と宣告をされているとのことなのです。
すさまじいまでの人生ドラマのお話を聞くにつけ私も絶句してしまいました。
それと同時に、Sさんの精神力の強さ、家族を思う気持ちの強さ、Sさんを支える御家族の愛情の深さを痛感し、思わず目頭が熱くなりました。
治療の説明もそこそこにとにかく、今までまだ受けた事の無い腰の「仙腸関節」の治療をとりあえずやってみてどう反応してくださるかに私は賭けるしかありませんでした。
7~8分程度の仙腸関節のJMIの治療を取り合えずおこない、祈るような気持ちで「Sさん、ちょっと立ってみていただけますか?ゆっくりでいいですよ。」と申し上げました。
その時、私の中では、今までの経験から来る確かな手ごたえはありました。
Sさんも半信半疑の気持ちで体を動かし、ゆっくりと立つ動作を始めました。その時です。「痛くない。」その瞬間歓喜の声がSさんの口からこぼれました。
自力で立てました、歩けました、笑顔がこぼれました。
奥様も目を潤ませて見つめていらっしゃいます。
来院されて、ものの15分位の間の出来事でした。
仙腸関節に炎症も起こしていらっしゃいましたので、当院の特徴の一つでもあります、特別な電気治療器をしっかりおかけして炎症を押さえた事は言うまでもありません。
自分が手を下した事の結果とは言え、全身に鳥肌が立つのを覚えました。やはりそうだったのです。
背骨や筋肉にばかり目をむけた治療法が一般化し、それが全ての原因だと思いこんできたことによる悲劇の一つだったのです。
Sさんの場合もひょっとすると、椎間板ヘルニアによる腰痛ではなくて元々「仙腸関節」由来の腰痛であった可能性がとても高いと思われるのです。
手術は、ひょっとすると無駄なものであった可能性が非常に高いと思われます。しかし、悔やんでも悔やみきれないのは、輸血からC型肝炎をもらってしまったという事実です。手術する前に、診断と治療を兼ねて一度でも関節運動学に基づく治療を受けることが出来ていらしたらという思いが強くこみ上げてきました。
2回目以降の治療は、お一人で徒歩で電車を乗り継いで通って来ていらっしゃいます。もちろん、あの全身を固めていたコルセットは用済みです。その後、C型肝炎の治療で入院される前までの1年以上に渡りギックリ腰は一切再発していません。過去の16年間は一体なんだったのか。ご本人の心中を察しますと本当にやりきれない思いが込みあげてくるのです。
今の医学の範疇では「ギックリ腰」=「椎間板ヘルニア」という事になっています。しかし、今回のSさんのケースを見ますと明らかに現実と理論が解離しています。ヘルニアの手術を受けられたのに、どうしてまたギックリ腰を何度も再発させるのでしょうか。今回の症例からもAKAが証明し続けてきた、「ギックリ腰」=「仙腸関節の機能異常」ということがやはり正しかったという証明になったのではないかと思うのです。
その後のSさんですが、翌年C型肝炎の新しい治療法がアメリカで確立され直ぐに日本でも導入されたおかげで、激しい副作用にかなり悩まされたそうですが、一命を取りとめたと先日お話をうかがいました。
インターフェロンが効くタイプの方であったことも幸いしたのかもしれません。
私もそのお話を聞いた時は、我が事のように嬉しく胸が熱くなりました。
Sさんの、決して諦めない強い精神力と家族との絆が、数々の幸運を呼び寄せたのではないかなと思っています。
腰痛の方は、調子も良く入院していらしたこともあり、1年以上治療にいらしていなかったのですが、つい最近2年ぶりにギックリ腰に見舞われ初回時と同様奥様に付き添われながら来院されました。
しかし、治療の結果は初回時と全く同じ、ものの数分できちんと立てるようになり、歩けるようになりました。今後は、予防の為に月に1度程度はいらしていただくようにアドバイス申し上げたところです。

ペインクリニカルセンター

白澤まさかず

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