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仙腸関節,AKAを応用したJMI療法 | 東京都豊島区 - ペインクリニカルセンター

めまい

役に立つマメ知識
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第21回 臨床レポート

テーマ 「めまい」

「めまい」を今回のテーマでは取り上げてみました。

皆さんの中にも、原因不明のめまいで悩み苦しんでいらっしゃる方も少なくないかと思います。当院にも、めまいで悩み御相談にいらして頂く方が良くいらっしゃいます。めまいだけが気になってしょうがない状態でいらっしゃる方の場合は、当院にいらっしゃる前に既に現代医学における象徴的な医学的検査を幾つも受けていらっしゃる方が殆どでいらっしゃいます。

しかし、画像診断でも神経学的な検査でも全く問題が無いと言われてしまい、途方に暮れてしまった状態でいらっしゃいますので、中には不安が高じて自律神経の異常と思われるような症状が感じられる方も少なくないのです。

医学的な検査を色々試みても、全く異常が無いと診断された場合、意外と見落とされがちなのが関節レベルの異常から発生する筋緊張が引き起こすめまいです。そういう患者さんを拝見しますと、仙腸関節はもちろん背中や首、肩の関節が異常に硬くなり動きを無くしてしまっている方が多く見られます。筋肉レベルのマッサージや指圧、鍼灸の治療では一時的に軽くなるものの完治には至りません。やはり、最後は一つ一つの関節の動きに焦点を当てた正確な関節の治療技術がどうしても必要になってくるのです。

今回は、つい最近あった特徴的なめまいの症例を御紹介したいと思います。

埼玉県在住 Yさん(30代) 女性

Yさんは、治療を通して3年近くおつきあい頂いている患者さんです。
当院の近くにありますとあるお店でアルバイトを長くされていてギックリ腰をなさった時にいらして頂いたのが御縁をいただくきっかけとなりました。

この一年位の間は、3人目のお子さんが生まれたこともありお忙しくて中々お会いする機会もなかったのです。2月の下旬に久しぶりに、Yさんからお電話を頂きました。「先生、もうめまいが酷くてどうしようもないんです。病院に行って検査をしたりしましたが、らちがあかないので是非お願いしたいと思うんです。」その口ぶりからかなり困り、焦っている様子が窺えたのです。「これは、ただごとではないぞ。」と思いながらYさんにお会いする時を迎えました。

あまりにお久しぶりの事もあり、治療の前にゆっくりと今までのいきさつについてお話を伺うことに致しました。Yさんは、堰を切ったような勢いで今までにあった事を大きなジェスチャーを交えながら話して下さったのです。以前から、立ちくらみがしたり軽いめまいがしたりする症状はあったものの、暫くじっとしていると治る程度で済んでいたのだそうです。しかし、ここに来て寝ていてもめまいが止まらない。また、めまいがする前に、異常に肩や頸の周囲が固くなりぱんぱんになって来たかと思うと、突然回転性のめまいが襲いどうしようもなくなってしまう事が続いたそうです。

「メニエール病」のような大変な病気じゃないのかと、ご家族の方達も心配して、「めまいの権威」と言われているドクターに診て頂くことにしたそうなのです。2日間かけてMRIを撮ったり、神経学的な検査を色々とされたそうです。特に、神経学的な検査が大変つらいもので、めまいをわざと起こして視神経の状態を診ると言うものだったそうです。鉄仮面のような物を頭からかぶせられてグルグルと回されるというとても耐えられない検査であり、若いドクター数人に押さえつけられておこなわれたそうです。Yさんも「もうやめてくださ~~い!!」と叫び続け医療現場でなければ大変な虐待に会っているかと思われてしまうような耐え難い状況だったとの事でした。

そして、全ての検査が終了し「めまいの権威」と言われているそのドクターから後日診断結果を聞かされたそうです。「Yさん、検査の結果は全て異常ありませんでした。今後、気をつける事としましてはむち打ちに合うような事態を避けること。高いところから落ちるような事の無いように。」と言う実にあっけないものだったそうです。これを聞いて、Yさんは言葉を失ってしまったと言います。あの苦しかった2日間に渡る検査はいったいなんだったのか?そんな子供でも分かるような注意事項を聞くためにわざわざ苦しい思いをさせられたのか。と怒りと悔しさがこみ上げてきて唖然としてしまい、返す言葉を失ってしまったそうです。処方された薬は、睡眠導入剤を頂いただけであり特にこれと言った治療もなされなかったとのことでした。

怒りが収まってから、少し冷静になって考えているうちに、「そう言えば、大塚の白澤先生から関節が原因でめまいが起きることもあるような事を以前言われたな。肩や背中が張り出すとめまいが来るのはきっと関節と何か関係があるからじゃないのかな。」と思い出されたそうです。そこで、直ぐにお電話をいただいたと言うことなのです。始めていらしたのはだいぶ前になりますが、私が時間をかけて治療の説明を申し上げたことがYさんの頭の片隅に残っていて本当に良かったと思ったのです。過去の経緯をお話し下さりながらも、検査で苦しかった事を思いだれては繰り返し繰り返し怒りをぶちまけていらっしゃいました。私も、医療従事者の端くれとしてこういう患者さんの姿を見る時が一番つらく悲しい時でもあるのです。

Yさんの気持ちが落ち着いたところで、早速に治療にかかることにしました。
久しぶりに拝見しますと、想像通り体中の関節が固まり特に、上半身の固まり方は半端ではありませんでした。頸椎はまるで一本の骨になってしまったかと思う位に固まってしまっていたのです。150センチ程の細身で華奢な体をされたYさんが、3人のお子さんの子育てと平行してお仕事をなさっている生活の状態が、いかに過酷なものであるかを痛感させられる関節の状態でした。通常よりも、より慎重に時間をかけてYさんの関節の動きを戻していきました。そして、上半身を起こしていただいた時です。「あれ?めまいがしない。嘘みたい。体を起こすと必ずめまいがしたのに。こんな経験久しぶりです。嬉しい!!」と思わずYさんが叫ばれたのです。

体を起こすたびに軽いめまいがしていたのが、ものの数分の間のJMI療法の治療で消えてしまったのです。これには、Yさんも我を忘れて大喜びされたのです。「日常的にあっためまいの症状がこんなに直ぐ無くなるとは本当にビックリしました。」と何度も何度も首を振りながら様子を確かめていらっしゃいました。

全身にJMI療法を施し、JMI療法ならではの電気治療を脊髄や頭部にもおかけして少しでも自律神経が落ち着いた状態になってくれるよう、私も祈るような思いでした。
一連の治療が終わり、お茶を飲みながらYさんにお話をうかがってみました。
「こんな素晴らしい結果が直ぐに出ると分かっていたら、最初から先生の所にくればよかったです。怖い思いをさせられただけ本当に悔しいです。」とおっしゃるのです。「そうは言っても、内科的にもしおかしな事があった場合は大変ですからね。お医者さんの判断ですからなんとも申し上げようがありませんが、関節の機能異常に問題があったということがこうして分かっただけでも良かったのではないですか。本当ならば、患者さんが今に至るまでの経過の説明を受けた時点で、筋肉や関節レベルに問題があるようだと気づいて欲しいとは思うのですが、たまたまこの度は御縁があって本当に良かったと思いますよ。関節運動学に基づくこのような治療法もあるという事を知っているのと知らないのとでは今回のようなケースでは大違いですものね。」と私も申し上げたのです。

そして、2週間後にいらして頂いた時、Yさんは私の顔を見るなり。「先生、もう絶好調です。めまいは全くしなくなったし、導入剤も飲まなくても眠れるようになったんです。本当に助かりました。」と心から喜んで頂いたのです。めまいに対する2回目の治療をおこなったのですが、やはりまだ頸椎の固さが少し残っており100%とは言えないものの、前回いらして頂いた時に比べますと問題にならない位に回復されているのがわかりました。この調子で、Yさんが近日中に全快してくださることを願っているのです。

今回のテーマのめまいに限らず、関節の動きが制限されてしまった為に起きてくる内科的な異常は沢山あるのではないかと思われるのです。血管も神経も関節の周囲を縫うように走っており、関節がある方向に押しつけられるような事態が起きますと当然ながら血管や神経は一方向に押しつぶされ、悲鳴を上げる事になります。しかしながら、その異常は長い年月をかけて内科的な異常を引き起こすと思われるのです。余程の事がない限り直ぐには、異常が顕在化しないところが怖いのです。

現代医学の盲点でもあります、「関節の機能異常が引き起こす内科的な問題」はこうした事実からも、間違いなく存在しているとは思うのですが、最初から現代医学の世界では無視されてしまっている分野ですので現状ではなんともしがたいというのが本当のところなのです。どんなに、食生活に気をつけ、規則正しい生活をし、適度な運動もして神経質なまでに健康維持に気をつけられたとしましても、物理的に既に体の中で血管や神経が障害を受け十分に本来の機能を発揮出来ない状態が作り出されていたとしたらどうでしょうか。

考えに考えた素晴らしい食生活による栄養素も体全体に届かなくなり、規則正しい生活をし体を労っていても疲労が中々抜けず、予期しないような内科的な問題が起きてくる。また、一方では適度な運動をしている最中に、関節由来の事故を起こす事が増えてくる。という実に皮肉な結果が次から次へと出てきてしまうと言う事態も想像されるのです。そして、現実にそういった現象に悩む方々が世の中には沢山いらっしゃると思うのです。特に中年以降の年代には頻発していると想像出来ますし、それが生活習慣病と言われるものの原因の一つになっている可能性も否定出来ないのです。また、そういった現象を医療関係者に訴えても通常の内科的な検査で異常が出ない限りにおいては「変ですね。」「おかしいですね。」で済まされてしまっているケースが殆どなのではないでしょうか。現代医学の範疇からでは、妥当な答えを導き出す事が出来ない現象の一つでは無いかと思うのです。

関節レベルの治療の大切さは、今回の症例のYさんのように自らが経験してみて始めて理解出来るものなのです。例え、予防医学の一環として将来取り入れられる事があったとしましても(その可能性は極めて0%に近いものと思われますが。)、目に見える形でその効果が直ぐにわかるものでは無いだけに一般の方達にその重要性をご理解頂くにはかなりの時間を要するのではないかと思います。

確かに、民間レベルで過去からおこなわれて来た関節の治療方法にはかなり強引なところがあり、かつ治療のベースに医学的な理論も何も無い勝手な思いこみと想像で行われてきたという大きな欠点がありました。しかし、問題があるとは言え、なんらかの良い結果が得られる事もあるからこそ続いて来ているのです。「人の健康」の為には何を成すべきかと言う事をもっと、広い視点から考え直してみても良いのではないでしょうか。民間に伝えられてきた医療の歴史の中にも必ず現代に通じる素晴らしいものがあるはずだと思うのです。なぜ効果が出るのかを現代の医学で解き明かしていく過程でとてつもない大きな発見があるかもしれないのです。

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